コーヒータイム通信 第95号

 

 

3月になってしまいました。あちこちで春の雰囲気がでてきたような気がしています。私も薄手のコートになりました。
 第43回「ガレージセールinあさか」の開催も決まり、今号で募集などのお知らせがあります。
皆さんの出店をお待ちしております。ガレージセールも43回を数え、22年目になりました。これも出店者、買い物に来てくれるみなさん、いつもお手伝いをしてくれているボランティア、寄付で協力してくれている企業など、多くのみなさんの御協力によってできてきたものと感謝しております。
 そこから産み出された活動資金を利用させていただき2つのデイケア施設、相談事業所、就労支援センターなど、障害者の総合的な支援場所を朝霞市内に作ることができました。ありがとうございます。これからもなお一層のご協力をお願いいたします。今後の「福祉」は「地域」が非常に重要なキーワードになります。市民みんなで朝霞の「福祉」を考えて行きたいと思いますのでよろしくお願いいたします。(坂本)

 

● 今後の予定
3月18日 朝霞市障害者団体協議会主催災害の時あなたは?講演会
3月29日 朝霞駅東口周辺整備事業完成式典
4月 4日  スマイルFM「ご近所さんの気楽なステージ」放送開始(みなさん聞いてね!)
4月上旬  レモン・オリーブお花見会
5月11日 第43回ガレージセールinあさか

 

コーヒータイム・レモンの木・オリーブへの郵便物は…〒351-8799 朝霞郵便局私書箱23号までお願い致します。

◆◇◆もくじ◆◇◆

○第43回ガレージセールinあさか出店者大募集!
○「あさか市民活動ネットワーク(仮称)」設立の呼びかけ
○珠玉の一冊  盲目物語… 医学博士 長尾 栄一
○老いを考える… レモンの木」施設長 阿佐 博
○視覚障害者の最近の悩み… コーヒータイム代表 坂本 さとし
○「目が見えなくて一人では歩けない」と悩んでいる人にお伝え下さい!
○坂本のきままなひとり言


第43回ガレージセールinあさか出店者大募集!

障害者も地域で普通に暮らしたい!の活動資金を得るために開催します。

日  時/5月11日(日)午前10時〜午後3時
      (雨天時は5月18日(日)に順延)
会  場/朝霞中央公園陸上競技場前石畳
申込方法/官製はがきに、〒番号 住所、氏名(ふりがな)、電話番号、申込
      ブース数(1ブース2m×2m)を記入のうえ郵送してください。
出店料/1ブース 2,500円
出店募集数/約235ブース
申込先/〒351-8799
       朝霞郵便局私書箱23 
       NPO法人障害者も地域で共に・コーヒータイム事務局宛
問い合わせ/コーヒータイム事務局
       TEL048-467-7749(月〜金曜日午前9時〜午後5時)
後    援/朝霞市、朝霞市社会福祉協議会


★ 寄付品(新品同様)も募集していします!★


 今回、朝霞駅の北口の駅前にある市民活動団体ステーションを中心に朝霞市内の活動団体のネットワークを作ることになりました。その呼び掛け文です。朝霞市内で活動している団体なら誰でも参加できます。準備会を開催しています。会員を募集できる状態になりましたら皆さんの参加をお待ちしています。

 「あさか市民活動ネットワーク(仮称)」設立の呼びかけ


 NPOなどの市民活動は、市民で構成された非営利の団体の自発的な社会貢献活動です。
現在、朝霞市内には、そのような団体がNPO法人・任意団体合わせて約100団体あるといわれており、朝霞市市民活動支援ステーションが発行した「あさか市民活動ガイドブック」には60団体が掲載されています。
 それらの団体の活動分野は多岐にわたり、さまざまな活動を展開し、それぞれ成果を挙げています。
 今後、その活動をさらに活発にするためには、市内のさまざまな団体が、お互いの活動や理念を理解し、知恵や情報を交換・共有し、補い合える部分があれば連携・協力することが大切です。
 また、行政や企業との協働を働きかけていくためにも、お互いの知恵や技術・情報を活かしながら進めていくことで、より一層高い効果を挙げることが期待できます。
 「あさか市民活動ガイドブック」のアンケートによれば、多くの団体が、いわゆる「ヒト・モノ・カネ」の不足を訴えています。また、今後の活動のためには、行政や企業、他の団体や市民、そして地域との協力・連携が不可欠と考えており、団体同士の交流・ネットワーク化を希望しています。
 そこで、私たちは、第2回朝霞市市民活動団体交流会の開催をきっかけとして、朝霞市内のNPO法人・市民活動団体のネットワーク組織づくりを呼びかけます。
 このネットワーク組織は、朝霞市内のさまざまな団体の自主性を尊重しながら、「つながり」を基本として、団体の活動を支援し、朝霞をよりよいまちにしていくことを目的とする予定です。
 趣旨にご賛同いただける方、少しでも興味をお持ちの方のご参加を心よりお待ちしています。


珠玉の一冊  盲目物語

元筑波大学教授医学博士 長尾 栄一

 源氏物語の現代訳などで有名な谷崎潤一郎が、1937年に発表した歴史私小説「盲目物語」を読んだことがおありでしょうか。
 物語の筋は、当時絶世の美人と謳われた信長の妹「お市」という女性の生涯を彼女に仕えた盲人あん摩の「弥市」という者が語っている形になっています。
 お市は最初近江の浅井長政に嫁ぎ、三人の娘と一人の息子をもうけます。長政は信長と一緒にやるつもりでしたが、昔からのよしで隣国の浅倉と組まねばならなくなり、信長に攻められて切腹します。お市は、息子は殺され、娘たちを連れて信長に引き取られます。その後信長は本能寺に散ります。
 秀吉はかねてからお市を欲しがっていたのですが、お市は嫌って、柴田勝家と再婚し、秀吉は天下統一の一環として勝家を北ノ庄、今の福井県福井市に滅ぼし、夫妻は自尽します。
弥市もお市の後を追いたかったけれど、お市からは娘たちを頼まれ、城外に逃げて秀吉に捕まります。3人娘の長女が後の淀君、下の娘は徳川秀忠の奥方になるのです。
 弥市はお市の方のあん摩をするほか、その頃琉球から入って日本の盲人が三線から三味線に改良した三味を弾き、歌を謡って慰めたのです。
 弥市はお召物を通してふくよかなお市の肉体に触れ、玉を転がすお声にすっかり、片想いで過ごすのです。その描写の細やかさ、色気、弥市はつまり、谷崎なのです。
 谷崎は1938年には琴の師匠の盲女性春琴とその世話役の佐助との恋を描いた「春琴抄」を発表します。谷崎は盲人の触覚や聴覚の微妙な表現に優れ、盲人の純粋で、ひたむきな哀憐の情をよく読者に伝えてくれているのです。


老いを考える
デイケア施設「レモンの木」施設長 阿佐 博

 「孤独は、山になく、町にある。一人の人間にあるのではなく、大勢の人間の間にある。」と言う言葉を残したのは、哲学者・三木清である。 70年前に記した言葉であるが、現代社会の抱える孤独についても、非常に的確に表現しているのではないかと思う。私も大勢の人間の間で生きてしたし、今も生きている。そしてまさに、大勢の人間の間で、私たちは孤独を経験するのだと思う。
 最近私は、森幹夫の著書『老人ホームからの問いかけ?老いと死を考える』を読んだ。著者は厚生省の官僚で、我が国初の、老人福祉専門官になった人である。若き日、私はキリスト教関係のあるサークルで、彼とは交流があり、同年配であった。それだけに今、彼の著書に接して、一層胸に響くものを感じている。彼は自らの体験も通して「老いることは、失うことだ」と言う。それで思い出したのだが、今年受け取った賀状のなかに、私より高齢者からのものは一枚もなかった。老人は、こうして失いつつ、孤独を深めていくのだろう。
 私たちの施設利用者の中にも、老いた失明者が何人もいる。生活歴も、失明歴も異にする人たちだ。私は、それらの人たちとともに、俳句教室を始めた。月に二回、それぞれが作った俳句を持ち寄り、互いに観賞し、必要に応じて私が添削を行なうのである。私は後期高齢者と呼ばれるようになって既に十年を経過する。俳句教室の仲間たちも私の年齢に近い人たちばかりだ。
 教室を始めて二年になるが、最初の頃は、失明以前のことを回想して、それを俳句にする者が多かった。しかし、二年を経て、句作にも慣れてくると、今は、失明の現状の生活を句材に選ぶ者も次第に多くなってきた。俳句を通して、現実を静かに眺める余裕も生まれたのであろうか。そうなれば、新しい発想も湧くものだ。自分たちの作品を新聞に投稿してみようと言うことになったのである。そしてもし入選すれば、乾杯をしようと言う申し合わせをした。
 当分入選の栄に浴することなどはなかろうと思いつつ昨年十二月に最初の投稿を行なったのであった。ところが予想に反して、第一回目に入選句が出た。早速ワインで乾杯を行なった。
 我々の俳句教室は、小さい集まりである。しかし、どんな小さい集まりであっても、人間の集まりには温もりがある。失うことが多い老いの生活の中にあって、この温もりの中から、何か一つでも得るものがあればと願っている。


視覚障害者の最近の悩み
NPO法人コーヒータイム代表 坂本 E

「朝霞駅前広場の問題
 展皆さん朝霞駅の南口の駅前の広場は、完成してもう半年が過ぎましたので、ご存知だと思います。視覚障害者にとっても、埼玉県内で一番便利なバリアフリーになっていると思います。
 バス乗り場やタクシー乗り場に音声案内が付いています。またトイレも音声の案内が付いています。これらの音声案内は、視覚障害者にはとても便利なのです。他でもあまり見ません。多分、皆さんは気にしていないと思いますが、便利になったのは事実です。
 でも完全ではありません。音声の案内装置は良いのですが、一番危ないスクランブル交差点が非常に危険なままなのです。この危険なスクランブル交差点に視覚障害者が安全に渡るためのエスコートゾーン(歩道にある点字ブロックみたいな物で車が上を通っても大丈夫な設備)を斜め方向にも設置して欲しいと工事前から行政(埼玉県警)に、お願いしているのですが、いまだに設置されていません。毎日毎日視覚障害者は、危ない状況にさらされているのも現状です。県民の安全を守るのが、県警の仕事だと私は思いますが・・。
だれかが犠牲になればいいのですか?
変ですよね、こんな事。

盲学校の問題点
 盲学校の世界では 現在文科省で、盲聾養護学校を「特別支援学校」に名前も変えて聾学校と併設しようとしています。それに対して盲界あげて反対の声をあげています。昭和23年には、盲聾の分離が実施され、視覚障害に対する専門的な教育を充実、発展させてきました。それにより視覚障害者の学力も確実に向上しているのが事実です。
盲と聾学校は確かに専門的な教育を実施してきています。障害者も「地域の学校へ」が世界的に叫ばれています。障害をもつ当事者として、現在のインクルーシブ教育に素直に賛成できないところもあるのが事実です。社会的にも教育界においても今だ、心のバリアが拭いされない事が現状です。幼稚園、保育園の頃から同じ教室で育っていないのが最大の欠陥だと思いますが……。皆さんいかがですか?矛盾しているように見えますが葛藤しているのが事実です。


「目が見えなくて一人では歩けない」と悩んでいる人にお伝え下さい!

 春は出会いと別れの季節、希望に胸を膨らませ夢に向かって新たなる一歩を歩み始める人も多いことと思います。
 そんな中、踏み出したくても足が前に出ない、それも「目が見えなくなったからもう散歩も買い物もどこにも行けない」なんて悩んでいる人はいませんか?
昨今は糖尿病を筆頭に中年期以降に視覚障害を発症する人が急増しています。今までの人生を、意識することなく、目に頼って生活して来た人にとって、その目が頼れなくなるということは、目がいかに大きな役割を果たしていたかを改めて実感すると同時に、目が使えないことによる不便さが大きな心理的ストレスとなってしまいます。
今までの生活を、少しでも取り戻し、散歩や買い物はもちろんのこと、さまざまな場面で社会参加ができたら、そんな前向きな生き方を取り戻すことができたらステキですよね!
読者の皆様のお近くにそんな悩みを抱えている人がいらしたら是非、お知らせしてほしいことがあります。
それは「ガイドヘルパーのサービス」です。このサービスは視覚に障害を持つ人の外出を支援するものです。日常生活に必要な散歩・買い物・病院・銀行やコンサート・勉強会・スポーツ……と幅広い外出に対応します。手続きは市役所の障害福祉課に障害者手帳(1・2級)を持参して「ガイドヘルパーのサービスを利用したい」と申し出て下さい。
 このサービスを受けることで、これからの人生を少しでも豊かに楽しく過ごすため新たなる一歩を踏み出す人が一人でも多くなれば、それは地域全体の幸せにも繋がるのではないでしょうか。読者の皆様にそんな幸せの橋渡しをお願いできれば幸いです。

なお、このサービスの派遣についてのお問い合わせは
NPO法人コーヒータイム TEL048-467-7749までどうぞ


「坂本のきままなひとり言」

 4月から、朝霞にあるコミュニティFM「すまいるFM」で、コーヒータイムの製作で、毎週金曜日の午前11時30分から12時まで放送することになりました。76.7MHzです。どんな小さな情報でも放送していくつもりです。皆さん聞いて下さい!


≪編集人≫
特定非営利活動法人 障害者も地域で共に・コーヒータイム 
代表 坂本 さとし
事務局…〒351-0011埼玉県朝霞市本町2?1?7?406
郵便物送り先…〒351-8799朝霞郵便局私書箱23号
TEL 048-467-7749
FAX 048-466-3687

 

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