今興味を持って見守っているものに、アメリカの大統領選挙がある。といっても、ブッシュになるか、ゴアになるかの問題ではない。投票の方法である。まるでビンゴゲームのように、名前に該当する部分に穴をあけるらしい。穴のあけ方が不十分で機械で読み取れなかった票を手作業で調べるかどうかが、裁判の争点になっているのである。
なぜこんな投票方式をとるのかといえばそれは文字が書けない人がいるからとか。発展途上国ならともかく、文明国の選挙と言えるのだろうか。
我が国では点字でさえ投票ができる。しかも皆候補者の名前を書くのである。文字が書けるということの意味を改めて教えられた気分だ。
そんな文字を持ちながら、今点字を、比較的軽視しがちな視覚障害者があることは残念である。たしかにコミュニケーションの手段は多様化してきたが、基本は自由に手軽に読み書きできる文字手あることを思い、点字の存在意義を真に認識する視覚障害者の多くなることを望みたいものである。
阿佐博
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